2016年6月23日木曜日


小柄で痩せた雀が一匹
庭先に降りて、何かついばんでいる。

何気なく見ていると、こちらを向いて何か言っている。
「少しの間、ここで食事させてください」
あぁ、いいよ。勿論。こんな庭で良かったらいくらでも。

それにしても君は、小さいね。
それに、仲間もいないのかい?

はい、最近は食べるものが少なくて、
お母さんとは、この前の大雨の晩にはぐれてしまいました。

子供らしきこの雀は、常に辺りを気にしている。注意深く。


仏壇に一晩あったご飯を、ちぎって土間コンクリートの上にぽいんっと放ってやると、
しばらく飛んで、また降りて、注意深く近づいて、それをついばみました。
注意深く少しずつ、時々口ばしをコンクリートで擦って拭きながら、
時々、こちらを見ながら、きょろきょろしながら、おいしいっと言いながら食べます。

食べ終わると、
土間コンクリートの上を、2、3回歩いて往復しながら、礼を言っている。
喜んでくれているんだね。また、いつでもおいでよ。


小柄で痩せた子供の雀。

有り難うございました。そう言いながら、電柱よりもっと高く梅雨空の彼方へ飛んで行きました。





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