一般の方から、2階建ての住宅は、階段が要らないのでは?と問われた。
ネットに出ていると。そんな訳は有りませんと否定した。
仕事の切りが良い時ふと思い出し、ネットを引いてみた。
なるほど、「住宅 階段 不要」と検索すると真っ先に出てくる「2階建ては階段が不要」。ただし著者は、建築法規に携わる者とあるが資格も名前も無い。
結論から言うと、2階建ての住宅でも階段は必要である。
先の著者、投稿の拠り所を「直通階段」としている。
階段は、直通階段とそうではない階段に分類される。直通階段とは、まさに直通で、途中で階段以外を通ってはならない。
建築基準法は、直通階段が必要な建築物を規定している。
3階建て以上とか、大きな建物とか…。避難が遅れると危険な建築物についてだ。
そして、たとえ2階建てでも守らないといけない階段そのものの規定がある。
階段の幅とか、蹴上の寸法とか踏面の寸法。最低これ以上あるいはこれ以下でないといけないという規定だ。それは、危険だからだ。
建築は、許可ではない。確認である。それぞれ資格者が法に則り設計し、特定行政庁の建築主事という資格者がそれを確認する。
確かに、2階建ての住宅に階段が必要という条文は無い。
ただ、有資格者が階段の無い住宅を設計できるだろうか?またそれを有資格者が確認できるだろうか?出来ない。何故なら、階段が無かったから避難が遅れ被災する人がいれば、当然責任を問われるからだ。
建築基準法 第1条
この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もつて公共の福祉の増進に資することを目的とする。
著者/一級建築士飯田修平 本文は私見細かな法規定等は省略した