2014年1月21日火曜日
「お受験」
中学校の、入学試験が終わった時間。
次々と子どもが学校から出てきて、それぞれの保護者の元に駆け寄る。
通路が、1か所なので、もの凄い数の親子が、ゾロゾロとその通路を歩いてくる。
保護者のほとんどが、母親だ。
一様に、母親が子どもを抱き上げんばかりの勢いだ。
その光景に圧倒される。
わたくしは、少し離れた所にハザードランプを点滅させ、
煙草を吸いながら、目撃したのである。
これが、世に言う「お受験」なんだと。
後部扉が開き、あの大群の中のワンペアが入ってきた。
2013年12月28日土曜日
感謝
この歳になると、
若い頃に比べて、
感謝することが、多くなる。
仕事があることに、感謝。
その上で、暮らしていけることに、感謝。
家族が、元気であることに、感謝。
自らも、生きていることに、感謝。
知り合えたご縁に、感謝。
いろいろ有る。
その中で、
損得抜きで、付き合ってくれる友または人と言ってもいい。
その様な場面に出くわすと、
こころから、感謝する。
当たり前と思っていることが、当たり前ではないということ。
感謝は、しているばかりでは、いけないとも、思っている。
2013年12月23日月曜日
現場回顧2013
現場検査に行き、
一つ施工不良個所を見つけると、
現場監督の顔を見る。
二つ目の不良個所があると、
下を向く。
さらに三つ目をみつけてしまうと、
爆発する。
そんな出来事が、今年あった。
「体内に、マグマが充満していたから」、
後に思い返すとそういうことだったのかもしれない。
それにしても、
50を過ぎて、恥ずべきことと猛省した。
高校を出てすぐ、現場監督として重責を負いつつ、
人夫の如くきつい現場で、下積みを経験している。
次第に、佳い建築を極限まで追求する監督としての本来の勉強を、
させてもらい、それが身体に染み付いている。
そんなわたくしが、
今は、設計者として監理者として、現場に入る。
現場を歩くとき、
それが土工のスコップといえども、またいで歩くことはない。
職人さんが、手で持つ道具をまたいではならない。
厳しく辛い修業を積んできた職人に対する敬意だ。
そのような思いで現場を見て、
その敬意に値しない仕事をみつけてしまうと、
怒りが込み上げるのである。
その思いまで否定しようとは、思わない。
今後は、
その杜撰な仕事が何故いけないのか、
聞き取れないくらいの小声で、丁寧に説明する。
できるはずだ。
2013年12月18日水曜日
崩壊
騙された。
それも、半端な額ではない。
一か月ほど経つが、まだ精神が不安定なままだ。
まともに建築を、デザインできる状態ではない。
一本線を引き、次の一本を考えていると、
それが頭を過り、次第に支配していく。
崩壊という表現が、近いかもしれない。
自らの思考能力。
ひとりの男として、志すものがある。
役割としての、責務もある。
仕事、父親、夫…。
だが今それら全て、崩壊しつつあるのであろうか。
人は言う。
そんなヤツは、ろくなことにならないから。
元気出しなよ。
大変だったね。
大丈夫かい。
皆、わたくしを心配してくれている。
オレは、騙されたけど、外注先にはお支払いしますと、手紙を書いた。
そしたら、ほとんどの人が涙が出るほど、
気持ちを金額に転嫁してくれた。
有り難うございます。次で必ずお返ししますから…。
有り難い。
だが、このわたくしは、いったいどうなってしまうのだろうか…。
2013年7月6日土曜日
ひとり何役…
そもそも、事務所の経営者。
一級建築士、管理建築士としての法的責任。
建築家というアーチスト。
二人の子どもの父親。
細かく分ければ、
夫という立場。
営業マン。
技術屋。
図面描き。
運転手。
相棒の相棒。
男。
11役。
そりゃあたいへんだあ…。
疲れるよなあ。
どれが一番たいへんだと思うかい。
アーチストとして認められることが一番たいへんなんだと思うけど、
父親とか夫っていうのも重いんだよなあ。
営業マンもたいへんだしさあ、図面描きもたいへんなんだぜ。
やっぱり、男かな…。
2013年5月31日金曜日
なにげないひとこと
わたくしの知る限り最も法(建築基準法)に詳しく、
法令には一家言持っていた若いころはよく激論を戦わせた、
某確認検査機関の確認部長が、
思いもよらない一言を、わたくしに放った。
法に詳しいというのは同時に、法に厳しく、
相棒などは、大嫌いといっているその確認部長。
わたくしは何故か波長が合い、
事前相談等聞きたいことがあれば、その人にアポをとる。
その日も、あるビルの確認事前相談に訪れていた。
数ブースある応接コーナーのひとつ、机を挟んで向き合っていた。
わたくしは、セルフのインスタントコーヒーを飲みながら、
あるビルの図面を広げていた。
1階の片隅にある小さな、本当に小さな、3坪程の店舗を指差し、
ここに入ろうかなと思っているんですよ、そうすると部長にも近くなるし…。
… …、あれっ、ご迷惑ですか。
何を言っているんだ。
もっと大きな事務所を借りて、どんどん人を入れて、
大きな仕事を、バンバンせんにゃあ。
わたくしは、驚いたが、照れ笑いを浮かべていた。
帰り道、
何故か嬉しくなり、有り難くなり、感謝し、
座り慣れたカウンターの席に座って、そのひとことを反芻していたのでした。
2013年5月7日火曜日
創立記念日の夜
忙しい仕事の合間に
花屋さんに寄って
花束を作って
現場を閉めて
わざわざ
事務所まで持ってきてくれた。
買ってから
少し時間が経っていた
現場を10くらい掛け持ちしているから
遅くなった
そこまでして
届けてくれた
仕事絡みとはいえ
実に
嬉しい。
感謝の気持ちでいっぱい
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